私は国家の物言わぬ財布である事を拒否する

 今週の何曜日だったか忘れたが夕方のニュースでNEET、フリーターに関する特集をやっていた。
その番組では、NEET及びフリーターは推定で450万人も居て、どっかの大学の研究員だか講師だか助教授だかが
「彼らは将来、人間の不良債権と化す」
などと発言していた。
 その論旨は簡単にいえば、
低収入(無収入)の増加→税収の減少→財政危機
といった乱暴な三段論法で「お前、ホントに学者かよ」と高卒の私がテレビに突っ込みを入れてしまう程だった。更に「生活保護を不当に受給したNEET」なんて極端な事例を持ち出して、白髪頭のコメンテーターが適当に思いついたコメントで締めくくって終わり、何事も無かったかのように次のニュースに移っていった。
 だが、これを見ていて思っていたことは、
 世論誘導丸見えの論調でもその報道姿勢への怒りでも無く、その視点であった。 
 私は、以前からこの国への異議申し立てをする手段として「税金不払い運動」を展開できないかを模索していた。そして当然の如く挫折した。理由は述べるまでも無い。150年以上を掛けて築かれたこの国の納税システムは、一介の賃金労働者の対抗できる所では無かったのだ。
 しかし、ここで「あまり働かず、あまり消費しない」事によって「あまり税金を払わない」という選択肢を発見した。そして望むと望まざるとに関わらず、そういった立場の人々は年々増加している。
 この立場をより積極的に利用し、政府に財政面で圧力を掛けるのだ。多少増税した所で補いがつかない事は先の番組がご丁寧に解説していたしな。
 すでに国債の発行は限界に近いだろうから未来から略奪する事も出来ない*1、金持ちは我先に国外逃亡するだろうから関係なかろう。ならば選択肢は2つ。財政の緊縮、削減かデフォルトしかない*2。健全な財政に戻せればそれでよし。どう転んだとしても、その先に見えるのは大量の公務員達と国家財政にぶら下がる寄生虫共が我らの仲間入りを果たす光景だ。
 ようこそ!我等が下層社会へ!ウヒャヒャヒャヒャ!(ここまで電波受信)
…それは兎も角、誰も彼もが何の疑問も持たずに税金を払っているから行政が増長するのだ。番犬は自分の番は出来ない。ならば飼い主は餌を与えない事で行儀の悪い犬を躾るべきではないか。

*1:長期国債とは、子孫から所得を問答無用で奪うのと同義だ

*2:実はもう一つ、ハイパーインフレのを誘発して国債を紙屑にする手があるが余りにもリスクが有り過ぎるので割愛