徴兵制という幻想
時折、政治家の中から「徴兵制の復活を」と受取れるような発言が散見される事がある。
その実現性や経済的妥当性はこの際置いておくとして、自衛隊が慢性的な人員不足に有るのは事実だ。
若年層は今後も減少するであろうから事態はより悪化する事は間違いないだろう。
かくなる上は発想の転換が必要だ。人口構成では減っている層とは逆に増えている層もある。
そう、中高年層だ。彼らをこそ徴兵するべきなのだ。
もちろんそのままでは任務に支障が出るだろうから、幾らかの工夫が必要になるだろう。
まず、輸送、補給、事務等の後方任務を高齢者に置き換えてゆく。幸いわが国の自動車免許保有率は
かなりの高率なので、置き換えはそれほど難しくは無いだろう。事務職については言及するまでも無い。
最近の中高年は体力的に衰えを感じさせないものが多いが、重労働にも耐え得るように一層の機械化を
推し進めていくべきだろう。衰えた体を補助するような動力付作業服の開発が必要か。
徴兵年齢は主要な企業が定年としている60歳から年金支給年齢である65歳までの5年間が妥当か。
徴兵を拒否する事も可能とすべきだが、年金支給と交換にすれば拒否するものも少ないと思われる。
で、彼らで編成された部隊は国連指揮下に委ね、紛争地帯へ積極的に派遣する。
むろん、損害も発生するだろう。むしろ損害を甘受して構成員数を減らせれば願ったり適ったりである。
戦死者には名誉が与えられれば十分である。靖国か千鳥ヶ淵で永年供養すればいいだろう。
遺族への保証金は、年金支払い分の財源をあてればすむし、死人に介護医療は必要ない。
財政的負担はより軽減できるし、「血を流して貢献した」として国際社会にも大きな顔が出来る。
企業は従業員の若返りと活性化が出来るし、穴を埋める形で若年層への雇用機会も増えるだろう。
そして、中高年層は失われて久しい「社会的名誉」を手に入れる。これで八方丸く収まるぞ。
政府は一刻も早く「定年徴兵制」というべきこの制度の導入を検討すべきでは無いだろうか。
……いやぁ、妄想の垂れ流しは楽しいなぁ(電波受信中)